2018/07/24
★ワタシノカンガエルコト(ディテール編(2)
アイデアを捨てるという勇気
だれでも自分が時間をかけて考えたアイデアは大切だと思います。
ただそれがいいか悪いかは別の話。
ディテールを考えるときは全体を考えながら詳細を詰めて、
また全体を見つめなおしての繰り返しです。
写真は階段の手すりを壁に埋め込むデザインを検討しました。
このディテールだけみると自分の中では納得のいくデザインになったのですが
全体を見るとどうもしっくりこない。
壁を掘り込むとは壁厚を分厚くして手をかけるスペースを確保するということなので
なにかと支障がでてきます。
CDWはインテリアデザインにものすごくこだわりをもった設計事務所です。
まぁこんなもんでしょっていうのは無くしていきたい
なので夜中の3時、このデザインを捨てました。
捨てるといっても一旦生み出したデザインは自分の引き出しの中にしまっておくということです。
こういうことの繰り返しをしているのがスタジオジブリの宮崎駿さんです。
出すべき作品にいままでの引き出しからアイデアを出す。
そのための引き出しをいっぱい持っておく。
その考えは非常に共感しており、リスペクトしています。
今日考えたデザインは明日にはもう古い。
それが日々デザインをする人間にとって大切なことであり、
それが設計事務所としての存在価値なのかなと思います。
アイデアは天からふってくることは僕にはないです。
なので日々のちょっとした出来事や体験したことを
アイデアとして常にデザイン化することをこころがけています。
この仕事が好きだからこそ自分に正直でありたいと思います。
「ディテールデザインは常に捨てる覚悟で」
これが大切です。