2023/12/01
【設計事務所のデザインコラム】#27マルジェラをインテリアで言うと何だろう?(ファッション)
今回は「メゾン・マルジェラ」をインテリアで言うと?というお話。
ファッションに精通している人はわからないですが、僕たちマスの層から見ると、すごい高いわけではないけど高級で、シンプルだけど個性的、前衛的なイメージがあり、マルジェラを着用しているとオシャレと言われるイメージかなぁ。
カレンダーのようなタグとか糸が4つ縫ってあるが印象的なブランドですよね
さて、このマルジェラですが調べてみるとダメージデニムやミリタリーファッション、ペインティング加工などはマルジェラが作ったと言われているんだよねぇ。
ファッション感度が高いわけではない僕たちの層にも当たり前に見るものを生み出しているっていうは、文化を生み出してるってことだからすごいですよねぇ。
成型合板を世に広めた、リートフェルトやアアルト、イームズのような存在だったんですねぇ。
マルジェラは反モード(アンチモード)を掲げて、モード系の概念を覆したものを世に出しています。素人から見るとボロボロのニットにしか見えないもの、裏地をみせたりするもの、などを展開していて攻めてるなぁって印象です。
ただ、形はキレイなのでちゃんとヌケ感としてやってるんじゃないかなぁって思うんだよねぇ。
1988年にフランスでマルジェラを立ち上げたマルタン・マルジェラはエルメスのデザイナーなども務めていて、表舞台に一切出てこないことで有名らしく、カレンダータグも4つの糸で縫ってあるのですが、これには諸説あって、タグを敢えて外しやすい様に4つの糸だけで縫い付けられたと言われています。マルジェラには「ブランドではなく、服そのものに価値を見出して欲しい」という思いがあり、「服についたタグを外して着て欲しい」と考えていたからだと言われています。
この4つの糸がマルジェラのブランドの象徴となっていますよねぇ
商品も日本の足袋にインスピレーション受けた靴のタビシリーズがあったり、ショルダーバッグなどで、なんかもこもこしていて丸っこく、かわいいけど洗練されているような・・・HPをみるとグラムスラムという商品のシリーズがあります。(あれは素敵ですよねぇ)
なんとなくですが、僕だったらマルジェラのアイテムをヌケ感としてつかうかなぁっていうイメージです。
さてマルジェラについてつらつら話してきましたが本題に戻って
マルジェラはインテリアで言うと何?を考えると・・・
「moooi」が近いかなぁって思います。
そもそもモーイかなと思ったきっかけが、マルジェラのグラムスラムを見た時に雰囲気がモーイのモンスターチェアっぽいなっておもったんですよねぇ。
マルジェラの裏地をあえて出すとか切れ端を使うとかを、プロダクトの構造見せのようなことに置き換えると、モーイのカーボンチェアがそれにあたるかなぁって。ただインテリアプロダクトは基本構造がデザインされているため、構造見せを彷彿させるようなデザインならフランスのプティット・フリチュールのベルティゴペンダントやイタリアのフォスカリーニのサスペンションライトなどの方が合ってるかなとも思ったんですけど、日本での知名度から考えるとモーイかなと思ったんですよねぇ。
マルジェラのボロボロなニットなんですが、モーイにおいても「チャールストン」ってソファも同じ匂いを感じます。
ただマルジェラもモーイもすべての商品が個性的すぎるってこともないので、インゴマウラーのようなアート要素が強いアイテムがほとんどってことでもないかなぁって思います。
モーイ自体はアンティークさとユニークがあって前衛的なアイテムがあるのは事実ですが、ちょうどいい攻め感の使いやすいアイテムもたくさんあります。
照明の中ではパーチライトやペットライト、ホースランプなどおもしろいプロダクトが多いです。
オランダに本店がある2001年設立のまだ若いブランドですが、素敵なアイテムが多くヌケ感をつくるに適しているブランドです。
ちなみにおすすめは、ジャクソンチェアブークレブラックホワイトという巨大な背もたれが特徴的な一人掛けソファはシンプルな空間とかに合わせやすくていいなぁって思います。
moooiはトーヨーキッチンのショールームに行けば見れますので興味のある方はいってみると楽しいですよ。
というわけで今回はマルジェラをインテリアで言うと「moooi」かなって結論でした。
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