Vitality 【CASE CORPORATION】
高級外車を中心に中古車販売、整備業のクライアントから、車寄せスペースを打ち合わせスペースにしてほしいという改装依頼を頂いた。また要望として水を使い、生命力のある空間にしてほしいとのことであった。
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【改装前外観】
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まず高級外車を取り扱う企業が何を顧客や社会に発信することが大切なのかを考え、「非日常」「エンタメ性」というキーワードを掲げた。「移動の手段」ではなく、「付加価値」を提供するため、高級車の意味合いを考えると、「パートナー選びと捉える、自分へのご褒美と捉える、資産と捉える、自分をワンランク上に導いてくれるアイテムとして捉える」など「特別な存在」という点で共通している。
この特別な存在を提供する「場」の役割は「物」を紹介する場ではないと考えた。そこにはエンタメ性があり、特別感があり、唯一無二の空気感を生み出すことが他社との優位性、そして顧客への「おもてなし」ではないかと考えた。
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【初回構想スケッチ】
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生命力の表現に水を使いたいというクライアントの要望に対して、水盤、造花、プロジェクションマッピング等あらゆる手法を検討したが、日々スタッフが使う利便性、またメンテナンス、ランニングコストを考えるとオフィスの打ち合わせ室という特性から初期デザインで完結させ、基本的に手を加えなくて良いデザインが最適と考え、「崖」と崖にぶつかる「波の揺らめき」、そして「月明かり」で力強さと静寂の両方を演出し、生命力を表現した。
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崖と対照的にオープンスペースはホワイトをベースにノイズをできるだけ排除しながらシンプルに納めた。
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【 BEFORE ▸ AFTER 】
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崖の内部が打ち合わせ室(個室)になっている。
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崖のテクスチャーをリアルに造形しながら砂浜のようなデザイン柄の床を採用した。
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コート掛けによってシンプルな空間にヌケ感を表現している。
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宙に天板が浮いているようにデザインした製作テーブルでノイズレスを実現させている。
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水面を表現している波板ステンレス板を天井面に採用し、天地逆転のデザインにすることで非日常性と歩行のための機能性を高めている。
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「非日常」「エンタメ性」
機能的ではないかもしれないが、提供する商品、サービス、空間全体でクライアントをおもてなしするオフィスデザイン
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【CASE CORPORATION】
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愛知県津島市大坪町蛤田32